負け犬的映画偏愛録

崖っぷちの負け犬が、負け犬的な目線で偏愛する映画のことを好き放題のたまう映画録。そして、木枯し紋次郎を完全コミック化(笑)した「劇画!木枯し紋次郎」を日々、配信中!色々な動物が繰り広げる動物コミックもあわせてお楽しみください

負け犬もフィギュアを買った!「トランスフォーマー」

圧倒され、笑わされ、泣かされる、エンタメ要素がすべて真空パックされたような映画小僧のためのドリーム・ランド!

(評価 90点)

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映画は何のために見るのだろうか?時間を忘れ、感情を揺さぶられ、最後に感動したいから、その鳥肌が立つ感覚を味わいたいからだからでしょう。それならばこの映画には、その全てが詰め合わせのようにパックされている。まさに至福の映画!

 と激賛したが、実はこの映画、最初は名前だけは知りつつも、まったく見向きもしなかった。何?トランスフォーマー?オモチャとアニメがあることは知ってるけど・・なんて具合に、スピルバーグがまたオモチャメーカーと組んでフランチャイズ目当てで作った映画としか思っていなかったのです。だから、劇場などで見るわけもなく、TVで放送した時もまったく見るつもりもなかった。

 ところが、たまたまTVをつけたら、あのトランスフォームするシーンが画面に映ったのです。それは、もうビジュアル・ショック以外の何物でもなかった。「何じゃこりゃ~!」と絶句し、そこで改めてCG目当てに、レンタルで最初から見たのです。そしたら、もう完全に最後は号泣していた。

 その時、目撃したのは、CGだけじゃない。完璧にドラマもコンビネーションされた真にハートを熱くさせてくれる映画だったのだ。

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 一番、本作で素晴らしかったのは、トランスフォームのCGは勿論のこと、笑いを基調としてテンポを作っているところ。そして随所に光るそのセンス。何よりもハートを熱くさせてくれる、その原動力が男の子の成長物語になっているところだ。

本作は男の子が女の子と出会い、ロボットと出会う。その何とも心をくすぐる甘酸っぱくて青春真っ盛りなナイーブな感覚と、ロボットアクションが完璧なまでに融合していると負け犬は思うのだが。

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出色なのが、サム(シャイア・ラブーフ)が、イカしたミカエラミーガン・フォックス)をやっと買ったばかりの自分のカマロ(バンブルビー)に乗っけることが出来たのに、走り出した途端、いきなりエンコしちゃって、アキれたベインズがプイっと車を出て歩き出した時、バンビーの意気な心遣いでカーステからプレイヤーの名曲「ベイビー・カム・バック♪」を咄嗟に流してやる!この瞬間、これだよ!このセンス!と思わずガッツポーズしちゃうんです。

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この至福感、この多幸感はこの後もドンドンエスカレートして、エンディングのオプティマスの名セリフ「We are waiting」でカタルシスとなって爆発してエンド・タイトルはもう放心状態。これを映画小僧のためのドリーム・ランドといわずして何と言うかっ!て言いたくなっちゃう。

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そして、本作の目玉、もう十数年も経つのに、未だに、このCGのビジュアル・ショックがまるで色褪せていないところも凄い。初見の時も驚異そのものだったけど、それぞれのオートボットたちの数万にも及ぶ複雑なパーツ一つ一つの光のリフレクションと、そのパーツのペイントのわずかなハゲにいたるまでリアルに表現されたCGの数々。当然のようにアカデミー賞には見向きもされなかったけど、自分にとってはもはやこのCGを見る行為は、精密きわまりないポップ・アートを鑑賞するようなものなのです。

そのオートボットたちにみんな個性があって、全員がサムライスピリッツを持っているところが何ともウレシイ。

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でも、結局、本作、尽きるのは、やっぱり笑いのセンス。サムとベインズがてんやわんやしているところに、パパとママがやって来て、ドアを開けろと押し問答するシーンでのティーンエイジャーネタの笑えることといったら、そしてきわめつけのママのハッピー・タイムにはもう大爆笑するしかない。

所詮、爆発王のバ監督マイケル・ベイ(ベイはこの映画を撮るために生まれて来たと負け犬は思っている)が撮ったガキ向けののクダラない映画、とコキ降ろされても全然、構わない。その映画で何か一つ自分をムーブさせてくれる何かがあれば、その映画は自分の宝物になる。自分にとって、この映画を見ている時間こそが、かけがえのないハッピー・タイムなのだから。

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(このいきおいで、サムが主人公の三部作全てのDVDを買ったことは言うに及ばず、ジョーシンに行って、タカラトミーのスタジオシリーズのバンブルビーのフィギュアまで買っちゃった。そのバンビーはガーディアンの如く、今も自分の目の前にたくましく立脚して、この負け犬を守ってくれているのです)