日本のサブカルのマンガ、アニメのハリウッド実写映画化はことごとく失敗してるけど、本作はどうなのか?
(評価 20点)
木城ゆきと氏の原作「銃夢」はビジネス・ジャンプで連載が始まった時、たまたま第一話をリアルタイムで読んだと記憶する。確かに第一話は面白かったけど、各段、続きを読む興味も湧かなかったので、そのままにはなっていた。しかし、世間はそうではなかったようで、すぐさま海外版が出版され、ハリウッドはおろかあのジェームズ・キャメロンの耳目も集め、同氏が映画化プロジェクトに執心していることは都市伝説ともなっていた。かくしておよそ20余年にわたるキャメロンの長らくの本作への慕情がここに結実したのだ。
この負け犬は、アメリカなどでは原作コミックよりも評価の高い1時間足らずのOVA版を既に見ていた。そのOVA版は「銃夢」のテーマや魅力、エッセンスがすべて50分のアニメで簡潔に表現されていた。
さて、肝心の本作だが、見始めると既にして、そのOVA版をただなぞっているだけ感が半端なく、開始早々10分足らずでもうイヤ気がさしてきた。
実のところ、これは少し前の「ゴースト・イン・ザ・シェル」でも全く同じだった。二作同じリアクションが続くと誰でもイヤでも考える。
そもそもアニメやマンガの映画化って何のためにあるのだろうか?おそらくその作品のコンテンツとしての可能性をさらにマスマーケット的に映画ジャンルに応用しようという戦略だろう。
しかし、原作のイメージが既にマスマーケットに浸透しきっている場合、それはとかくムズカシイ。原作と別物にすれば反発をくらう。しかし、原作と全く同じテイストを踏襲すればただのなぞりになりかねない。
う~ん、でも本作は一応、ビジネスとして成功したから、とやかく言うこともないのかもしれないけど。ただし、コンテンツのリメイクには、やっぱり何らかのプラスアルファ、サムシングが必要だ。そういう意味では「ゴースト・イン・ザ・シェル」もそうだけど、本作は失敗しているように思うんだけどな~
ただ、CGでコッテコテにお化粧して、豪華に見えるってだけじゃね~