負け犬的映画偏愛録

崖っぷちの負け犬が、負け犬的な目線で偏愛する映画のことを好き放題のたまう映画録。

負け犬の嗚呼匂い立つ大人のエロス!思い出の性春は想像以上にエロかった件「青い体験」

パンストに包まれたムチムチの太腿、その太腿を触りまくる夢のひと時に悶死必死の性春のエロス

(評価 70点)

f:id:dogbarking:20210619074050j:plain

昭和世代の青少年の股間を熱くしたビーナス、ラウラ・アントネッリの羞恥プレイの数々にただ悶死する青春エロ映画の傑作。

 ラウラ・アントネッリ、この名前を聞いて股間を熱くするのは、やっぱり昭和世代だろう。お茶の間に何度も登場する本作を尻目に、見たいという熱望をかなえることが出来ずに大人になったという人も多いのではないだろうか。

 あの、窓を拭くメイドのラウラがストッキングに包まれた太腿を露わにする煽情的な本作のポスターは、昭和世代のエロに多感な青少年のキー・イメージだった。かくいう負け犬も、何度も放送されていた本作を、とにかく見たいと思いつつ、親の目の手前、気まずい思いで、泣く泣く見るのをあきらめ気が付けば大人になっていた口だった。

 そして、とうとう、積年の思いを果し、かつての性春の扉を開け、ようやくその本作と、まごうことなきナマのラウラ・アントネッリに対面したという次第。そしてまた、その想像以上のエロさに、やっぱり悶死したという次第。

f:id:dogbarking:20210619074118j:plain

 お話しは誰でもご存知の定番の筆おろしもの。町で呉服屋を営むイグナツィオ一家の、葬式のシーンから始まる本作。妻が急死し、嘆き悲しむイグナツィオのもとに家政婦としてやって来るのがアンジェラ(ラウラ・アントネッリ)だ。とにかく美人で、気立ても良く、匂い立つエロスを振りまくアンジェラに、一家のイグナツィオをはじめ、長男のアントニオ、次男のニーノの男三人は、たちまちアンジェラが発するそのフェロモンの虜になってしまう。

 本作の筆おろしの主役となるのが、この次男のニーノ。このニーノがウブな顔ながら、とにかくませたガキで、勉強と言いつつ、エロ雑誌に読みふけり、自分のナニを突っ込んだコップの水をクラスの女教師に呑ませるなどのイタズラに明け暮れている。こんなニーノがアンジェラに釘付けになるのは当然。しかし、本作、前半はようやく拝めた本作のキー・イメージの窓を拭くアンジェラのパンストに包まれたムチムチの太腿が登場する以外は、いたってエロ度も控え目なコミカルな艶笑談といった趣なのだ。

f:id:dogbarking:20210619074153j:plain

 しかし、そのエロ度が一気に過激になるのが、アンジェラにのぼせあがった一家の長のイグナツィオがアンジェラに結婚を申し込むところから。それを立ち聞きしたニーノは、とうとうアンジェラを親父に取られてしまうとばかりに地団太を踏む。そして、そこから敢えてアンジェラに冷たく当たる。アンジェラも継母となる手前、ニーノの無茶な要求に応えるしかない。

 かくして、そこから本作は夢のビーナス、ラウラ・アントネッリへの羞恥プレイポルノへと豹変していく。

f:id:dogbarking:20210619074227j:plain

 まず、発端は皆で、TVを見ている最中、かたわらで裁縫をするストッキングに包まれた輝くばかりのアンジェラの脚を撫でまくる。更に、一家でテーブルを囲む食事の席で、ニーノが、隣に座ったアンジェラの太腿を触りまくる。そのタッチはどんどんエスカレート、そして、遂には、パンティまで脱がし、そのパンティを拾って、素知らぬ顔でニーノはポケットに収めてしまう。

f:id:dogbarking:20210619074247j:plain

 やめてくれとニーノをなじるアンジェラを無視し、今度は、脚立にのぼらせ、高い位置にある本を取るよう命じる、そして、ニーノはアンジェラのスカートの中を心ゆくまで、ねっちりと眺めまくるのだ。嫌がらせの視線に耐え兼ね、遂にアンジェラは、スカートを自らめくってガーター姿もエロい、パンティを露わにするが、敢えてニーノはそれを無視して、プイと立去る。

 さらにはまた、自室に呼び出し、ゴミをワザとバラまき、拾わせる。とうとう耐えかねたアンジェラが、裸が見たいなら見せてあげると音を上げても、あえて無視。それでいながら、悪ガキの友だちを呼び出し、アンジェラが裸になるところを敢えて覗かせる。

f:id:dogbarking:20210619074337j:plain

 こうした羞恥プレイに、顔を歪ませながらも従うラウラ・アントネッリのエロいこと。かくして、こんなアンジェラが、ニンフォの本性を発揮するのが、羞恥プレイのクライマックス。夜のテラスの真っ暗闇の中、まばゆいスポットライトをアンジェラに浴びせ、ニーノがアンジェラに全裸になることを要求。ニーノを罵倒しながら服を脱ぐアンジェラだったが、いざ全裸になると、解放感からニンフォの本性を発揮し、ケラケラ笑いながら全裸で駆け回り、逆に今度はニーノを追い込み、そして、遂にとうとう、そこでニーノは筆おろしを果す。

 溜まりに溜まった性春を吐き出して満足げなニーノ。アンジェラはその時、完全騎乗位なのだ。そしてエンディングはイグナツィオとアンジェラの結婚式。そしらぬ顔で花嫁のアンジェラに付き添うニーノ、式が終わり、意味深で見つめ合うニーノとアンジェラの抱擁のラスト・カットには、いよいよニンフォとしての本性をさらけ出したアンジェラが、一家をメロメロに篭絡させ、男三人で母親を共有する変態家族に成り果てる予兆に満ちている。

f:id:dogbarking:20210619074454j:plain

 かくして、ン十年前の作品ながら、中盤から一気にエロ度が増していく本作は、アダルト・コンテンツが溢れる昨今から見ても、そのシチュエーション作りの巧みさから、ここまでエロくていいのと思うほど十分に過激。もしも、これをリアルタイムで、親と一緒に見ていたら、まず間違いなく気まずくてやりきれなかったに違いないと思えば、この年でネチネチとじっくり見ることが出来たのは正解か。

 積年のエロスのマドンナ、ラウラ・アントネッリも、一見、華奢でグラマラスというほどではないけれど、服を少しはだけると、一気にグラマラスになる、その程合いが何とも言えないところ。さらには口元の小皺が、卑猥なところが、如何にもそそる。

 羞恥プレイに思わず歪ませるその顔が、昭和世代のセブンティーズの思い出とともに、思わず股間を熱くさせてくれる、これぞまさしく”青い体験”に違いないのです。