負け犬的映画偏愛録

崖っぷちの負け犬が、負け犬的な目線で偏愛する映画のことを好き放題のたまう映画録。

負け犬の煮えたぎるエロき欲望「課外授業」

70年代エロ女教師物の頂点!エロガキたちの欲望が、熟女先生の薄いプラウスから透けて見える白い肌と乳首に燃え上がる!

(評価 70点)

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 世のエロガキたちの燃えたぎる欲望のなれそめの対象はと言えば、もっとも身近にいる大人の女性、そう、学校の女先生という事になる。何でも知っている女の先生の色香に触れ、疼く股間を抑えつつ、その肉体を妄想するという経験は、誰にでもあるはず。

 そんな妄想を実現させてしまった本作、70年代エロ女先生もののいわば金字塔的作品と言っていい。その昔、「ロードショー」、「スクリーン」といった映画雑誌に、いわゆる童貞君のエロ学園ものが紹介される際は、必ずランクインされていた作品で、かの淀川長治先生の「日曜洋画劇場」でも放送されていた記憶がある。

 ところがである。さすがに親の手前、どれだけ見たくても見ることが出来ず、地団駄踏んで少年時代を過ごした、という方も多いのではないだろうか。しかし、ひとまずいい時代になったものです。その幻の映画がDVDなどの媒体で好きに見ることが出来る時代になったのですから。おかげで、熟女の女先生のシンボルでもあったキャロル・ベイカー先生の肢体をこのたびようやくねちねちと舐めるように見ることがかなった次第。

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 その女先生ことキャロル・ベイカー扮するラウラがとあるイタリアの田舎町に、ピアノ教師として赴任してくるところから本作は幕を開ける。

 駅に降り立ったキャロル・ベイカーはといえば、まさに理想の熟女。真っ白な肌に、うっすらと額に浮かぶ小皺が見るからにそそられる。その女先生に絡むのがアレッサンドロとその親友のガブリエーレ。実質、主役となるのがいかにもウブな風貌をしたアレッサンドロで、キャロル・ベイカー扮するラウラに誘われ、性春に目覚めるという童貞喪失ものの、まさに本作はその王道的作品。

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 まずは最初の授業のシーン。ピアノを弾いた後、皆に語りかけるラウラが組む脚を見て、興奮したアレッサンドロが物を拾うふりをして、下からちゃっかり、ストッキングに包まれた肉付きの良いラウラの足をねちねち眺める。このシチュエーションからして既にエロい。

 アレッサンドロにはクラスに付き合っている女の子がいて、その子と初体験したくて仕方がないのだが、やって来たラウラによってさらに青き欲望に火が付き、やるせない日常をこの日から送ることになるのが本編。

 しかし、本作におけるエロのシチュエーションを牽引するのは、あくまでもアレッサンドロの親友のガブリエーレ。このガブリエーレ、授業中に股間に風船をしこんで、それが膨らむ様子をクラスの女の子に見せつけて喜ぶという、とんでもなくマセたエロガキ。そして色香のフェロモン100%のラウラが、このエロガキ、ガブリエーレのターゲットにされてしまう。

 授業中、クラシック音楽を聴きながら、ラウラの官能の火照りに火がついてしまい、その事にガブリエーレが目ざとく気付く。ラウラに淫乱の本性があることを嗅ぎ取ったガブリエーレは、早速、望遠付きのキャメラを買い込み、向かいのビルのトイレの窓の隙間から、ラウラが脱衣し、思わずオナニーに耽る姿を盗撮する。そして大胆にも、ラウラの元に押しかけ、その恥ずかしい写真を見せつけ、言う事を聞け、と恐喝する。

 熟女の女教師の盗撮、恐喝、凌辱といえば、今日の女先生ものの常道だが、まさにその先駆けともなった本作のエロの過激度のポテンシャルが加速していくのはここから。

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 ガブリエーレが最初に命じたのが、これから授業中、一切、下着をつけずにノーブラで薄手のブラウスを着衣しろという命令だった。かくして、世のエロガキたちの妄想を爆発させた、薄いブラウスに透ける乳首という本作のキャロル・ベイカーをセンターに据えたポスターそのままのシーンが具現化することに。

 ガブリエーレは恐喝の事をアレッサンドロにも打ち明け、二人でラウラを自分たちの性のオモチャにすることを持ち掛ける。かくしてガブリエーレの要求は日毎にエスカレート。授業中に股を開くよう命じたり、二人のピアノの個人教授の先生として自宅に呼びつけたりしては、ピアノを弾くラウラに密着し、ブラウスにわざと水を吹き付け、濡れたブラウス拭くそぶりをしながら、乳首に触れてみたりとやりたい放題。

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 果ては、ラウラに両腕を上げさせ、その腋毛を双方から二人で剃るという、とんでもないエロいシーンまで。本作、確かに描写の過激さという点では、今日のAVなどと比べれば当たり前の話、至極控え目。しかし、そのエロのシチュエーションのポテンシャルは如何にも理想の熟女的なキャロル・ベイカーのフェロモンもあいまって妄想全開レベルの過激さといっていい。

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 やがて、ラウラを脅すことに引け目を感じていたアレッサンドロはガブリエーレと対立、ラウラの面前でガブリエーレを罵倒、ラウラもガブリエーレに平手打ちを食わせ、恐喝を止めさせる。そして、とうとうアレッサンドロは、遂に夢想していたラウラとの初体験を果たす。

 ラウラが列車で町を去る日、ひまわり畑には、身も心も大人になったアレッサンドロがガールフレンドと全裸で無邪気に戯れる姿があった。

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 このラストの二人の全裸のシーンは、本作のポスターのイメージに使われていた。そんなポスターを見ながら、欲望をたぎらせていた性春の日々を思わず回帰してしまった次第。思えばその時代、映画のポスターやスチル写真というものが、やるせない欲望のこの上もないはけ口になっていたものです。

 青き性春の息吹というものはいつになってもいいものですよね~