負け犬的映画偏愛録

崖っぷちの負け犬が、負け犬的な目線で偏愛する映画のことを好き放題のたまう映画録。そして、木枯し紋次郎を完全コミック化(笑)した「劇画!木枯し紋次郎」を日々、配信中!色々な動物が繰り広げる動物コミックもあわせてお楽しみください

負け犬の眩しすぎるジェニファー・コネリーのヌードとマイアミバイスの対決「ホットスポット」

エロくもあまりにも美しいジェニファー・コネリーの肢体とヴァージニア・マドセンのフェロモン100%のいやらしいボディが絶品のフィルム・ノワールの佳作

(評価 70点)

f:id:dogbarking:20210923074227j:plain

南部の町にやって来た流れ者が、灼熱の熱さと二人の女たちの肢体に翻弄されるその顛末とは?官能に満ちたフィルム・ノワールの拾い物。

 フィルム・ノワールといえば、絶対に欠かせないのが、ファム・ファタール、男を虜にする魔性の女だ。「白いドレスの女」のキャスリーン・ターナー、「蜘蛛女」のレナ・オリンと、フィルム・ノワールの名作では、主人公の男がいずれ劣らぬ美女たちに手玉に取られ、窮地に陥れられてきた。

 というわけで、テキサスのとある町が舞台の南部ノワールの典型のような本作でも、そのファム・ファタールは勿論、登場するが、美味しいのは、その美女が一人ではなく二人、それも、タイプは違うが、いずれ劣らぬとびきりの美女であることだ。

 その美女の一人が、センセーシャナルなデビューで人気沸騰中だったあのジェニファー・コネリーと、お色気フェロモン全開のヴァージニア・マドセン。そして手玉にとられる男が「マイアミバイス」で当時、人気絶頂だったドン・ジョンソンとくれば、本作、そのキャストだけでも一見の価値ありといったところ。おまけに、その美女が競い合うように脱いでくれるとくれば、そのスジの人たちにはお宝もの級の映画と言っていい。

 テキサス南部の田舎町にフラリとやって来たハリー(ドン・ジョンソン)は、たまたま見かけた中古車屋で口八丁手八丁のセールストークを即興でやってのけ、ちゃっかりとその店のセールスマンに収まるが、その店にはグロリア(ジェニファー・コネリー)という、美しい娘がいて、一目でグロリアを気に入ったハリーは、グロリアに近付いて行く。

f:id:dogbarking:20210923074305j:plain

 そんなハリーに目をつけたのが、中古車販売店の経営者ハリーの妻ドリー(ヴァージニア・マドセン)で、悩殺モード全開で、速攻でハリーを誘惑し、ハリーもまんまとそのドリーの色気に陥落し、たちまち深い仲となるのだが、二人の美女を二股にかけまんざらでもない、そんなハリーが目をつけていたのがその町のしけた銀行だった。

 フィルム・ノワールでは、美女に陥れられていく男もまったくの善人というわけではない。本作のハリーも一癖も二癖もある輩なのだ。たまたま町で勃発した火事騒ぎに、田舎者ならではの野次馬根性丸出しで町民が駆け付け、その間、銀行が空っぽになることに目ざとく気付いたハリーは、自家製の時限発火装置を作り、銀行の真向いの廃屋同然のビルで火事を起こし、そのスキにまんまと大金をせしめる。

f:id:dogbarking:20210923074353j:plain

 しかし、このことを魔性の女ドリーもお見通しで、ハリーのアリバイを証言する代わりに、執拗にハリーに迫る。その頃、グロリアはフランクという男に恐喝されていることを涙ながらに打ち明け、その頃にはもう、グロリアにゾッコンとなっていたハリーは、そのフランクの家に乗り込み、フルボッコにした挙句、逆に恐喝をしかけてくるフランクの家に、銀行から盗んだ金を隠し、銀行強盗の犯人に仕立てようとするのだが・・。

 魔性の女といいつつ、本作は二人ともが魔性の女というわけではない。ファム・ファタールはあくまでもドリー。そして、そのドリーのヴァージニア・マドセンが惜しげもなく本作では脱いでくれる。ヴァージニア・マドセンといえば8~90年代の悩殺界に君臨していたセックス・シンボルのような存在とあって、その見事に熟れたボディから発散されるお色気の濃厚きわまりないこと。車で果ては、屋外でと、ハリーと好き放題乳繰り合いを繰り広げてくれる。

 それに対し、ジェニファー・コネリーはといえば、タチの悪い男につきまとわれている純情派というこれもピッタリの役どころで、ハリーと愛し合う仲となり、森の中の湖で戯れ合うのだが、その時の黒いビキニ姿の眩しすぎるほどの絶品のプロポーションには思わず見惚れるほど。その上、後半の回想シーンでは、ちゃんとオッパイまで披露してくれる。

f:id:dogbarking:20210923074411j:plain

 二人の美女を天秤にかける形のドン・ジョンソンが、なんともおいしい役どころの本作だが、そこはそれ、フィルム・ノワールのお約束で、ビターなエンディングが待ち受けている。というわけで、ノワールの定番を地で行く本作を監督したのが、あの怪優のデニス・ホッパーなのが面白いところ。

 焼け付く太陽に、立ち上る陽炎、砂漠を疾走する一台の車というフィルム・ノワールならではのムードたっぷりのイントロが印象的ながらも、あくまでもストーリー重視で、スタンダードで抑制された演出ぶりの本作だけ見て、これがそのデニス・ホッパーの演出だと気付く人もいないはず。しかし、だからといってつまらないという訳ではない。南部の灼熱の熱気と、女の魔性の怖さ、それにケチな犯罪の顛末とフィルム・ノワールの美味しいツボはちゃんと抑えた佳作になっている。

 さて、そんなホッパーが当時のドン・ジョンソンの人気ぶりを語っている。何でも撮影現場には、自家用のセスナで乗り付け、何処へ行くにも常に4~5人の付き人がつきまとっていたという。

 すっかりあの人は今的なステータスとなったドン・ジョンソンだけど、かつて輝かしきマネー・メイキングスターの地位にありながら同じような末路を辿ったミッキー・ロークと人気絶頂期に共演した「ハーレーダビッドソンマルボロマン」なんていうのもありました。二人とも今頃、どうしているのでしょう?