負け犬的映画偏愛録

崖っぷちの負け犬が、負け犬的な目線で偏愛する映画のことを好き放題のたまう映画録。

ホラー

負け犬さんのキャリア組として生き残るためにとにかく使えるものは何でも使えという件「ニア・ダーク/月夜の出来事」

生き残るために自分が持てるものは全て使う。それがその人の美貌であっても全然、構わないわけで (評価 76点) 映画のメッカ、ハリウッド。そこで相応の製作費の下、監督を一任された人間には絶対的な権力が与えられる。だが、その権力はこれもまた絶対不…

負け犬さんの神経症の妊婦はかくも怖いという件「ローズマリーの赤ちゃん」

多分、この映画は妊婦さんに見せたらヤバイ。実際にガリガリ君みたいな勢いでガリガリ痩せていくミア・ファローが何よりも怖い (評価 78点) 今更ながらのホラー映画の傑作との誉れも高い「ローズマリーの赤ちゃん」。実はこの負け犬、恥ずかしながら未見…

負け犬たちの吸血酒場「フロム・ダスク・ティル・ドーン」

ヴァンパイアたちが夜な夜な集う吸血酒場。そこにとんでもない悪党がやって来ちゃったら、そりゃもう大騒ぎにもなるよね (評価 76点) タランティーノといえば、巨匠になった今でも初期のグラインドハウス的なB級ムービー臭が魅力の人。そんなタランティ…

負け犬はディズニー・ランドからやって来る「ヒッチャー」

ここでクイズを出題。「ヒッチャー」のジョン・ライダーはディズニー・ランドからやって来ましたが、本作の監督ロバート・ハーモンはどこからやって来たのでしょうか?答えは以下・・ (評価 85点) 今更言うまでもないサスペンス・ホラーの超絶的傑作「ヒ…

負け犬とゾンビの走り初め「28日後」

ただノロノロと徘徊しているだけのジイさんやバアさんが、いきなり元気溌溂と走り出したら、あんた、そりゃもう怖いよ (評価 72点) 箱根駅伝じゃないけれど、新年早々の書初め、ならぬ走り初め、というわけで。ジョージ・A・ロメロのおかげでカルトとし…

負け犬はショッピングセンターを目指す「ゾンビ(全長版)」

ゾンビたちもショッピングセンターでソーシャルディスタンスをとっているのに感心した (評価 78点) 年明け早々、ゾンビかよ! 新年早々、すっかり巣ごもってじっくり見たくなるのは箱根駅伝ならぬ、やっぱりゾンビだね、ということで偉大なるジョージ・…

負け犬の頭は爆発する「フユーリー」

フラストレーションも溜まりすぎると最後は頭もろとも爆発するものなのです (評価 75点) キャリーをヒットさせ商業作家として一躍注目されるものの、また本来のクセでアングラ臭の強いマニアックな作品を作ってしまい、自ら低迷したデ・パルマが再びエン…

負け犬少女は超能力者「キャリー」

ブライアン・デ・パルマという人の存在が自分の映画遍歴の中でいかに大きいか改めて知った。 (評価 80点) ブライアン・デ・パルマを初めて知ったのがこの「キャリー」だった。当時、本国でスマッシュヒットしたホラーがいくつかあって、日本ではこの「キ…

負け犬の箱詰めセット「ヘルレイザー」

究極の快楽と引き換えにセットで魔導士がオマケについてくる・・って損なのか得なのか、どっちだろう? (評価 70点) 80年代~90年代前半といえば、それはもうレンタルビデオの全盛期。まだTSUTAYAもない時代、ビデオ屋は完全に個人事業で店ご…

負け犬さんの新年明けまして「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」

新年早々とくれば、やっぱりゾンビ抜きには語れないよね (評価 72点) お正月とくれば、誰でもご陽気に、にぎにぎしくいきたいところ、でも、ちょっと待て。今はまだコロナ過。ウィルスの変異も騒がれている。まだまだ気を抜いている場合などではないぞ。…

負け犬にはネットオークションで値がつくか「ホステル2」

ゴアがマイルドになっても一応、面白さは健在 (評価 65点) 今も王国ハンガリーの面影が随所に残る、中央ヨーロッパの共和制国家スロバキア。実はその国には知られていない一面がある。そのとある州の小さな田舎町の一画に、共通する嗜好を持つ世界の富裕…

負け犬は拷問マニア「ホステル」

舌の嫌な味わいには、ミントのような爽快なお口直しが欲しいよね (評価 69点) 昨今、イヤミスという言葉がすっかり市民権を得ている。イヤミスは読後感の後味が悪いミステリーだが、映画についてはイヤエイではなく、これもまたある程度浸透している「嫌…

負け犬はホワイトカラー「脱出」

さあ!ブタのようにヒ~ンと泣け!カマを掘ってやる (評価 89点) 映画のジャンルとして、サスペンスに振るか、ホラーに振るか、その振幅の甲乙つけがたい作品と言うのはいくつもある。 しかし、どちらに振っても間違いなく傑作と言えるのはわずかしかな…

負け犬の好物は絶望「眼には眼を」

いったいこの世にカタルシスをもたらすほどの絶望感があるなど想像できるだろうか (評価 85点) この映画の存在を知ったのは、古本屋で入手した古ぼけたキネマ旬報ベストテンの特集号。数行の簡単な紹介文と、この映画のタイトルに妙にイマジネーションを…

負け犬の恐怖はカルト「悪魔の追跡」

村八分、同調圧力・・不穏な言葉だと思いませんか (評価 82点) この映画、そもそもお正月映画として公開されていた。でもあくまでもメインの一枚看板ではなく併映作のおまけつきのいかにもなB級映画。 初めて見たのは月曜ロードショー。以来、ホラージ…

負け犬はあきらめない「パージ:大統領令」

決して負けを認めようとしない、負けず嫌いの人っているよね (評価 59点) 時は、全米が4年に一度の大統領選に沸く2016年。年に一度、犯罪を含むすべての犯罪を合法化するパージ制度を掲げる共和党のドナルド・トランプが、下馬評では有利とされた民…

負け犬たちのオールナイトロング「パージ:アナーキー」

貧困だからって殺されてたら負け犬だってたまらないよね (評価 72点) 一夜限りの犯罪祭りを一家族の巣ごもりなステイホームの出来事として描いて楽しませてくれた「パージ」の第二弾。予算も前作よりもグンと増えてスケールアップと聞けば、おおよそ誰も…

負け犬のステイホーム「パージ」

ご近所トラブルもいよいよ高じると殺し合いになっちゃうよね (評価 70点) フィクションというものは、つくづくムズかしい。そのまま書けばノンフィクションのただのドキュメント、少なくともフィクショナルな面白さは全くない。自分的には、フィクション…