負け犬的映画偏愛録

崖っぷちの負け犬が、負け犬的な目線で偏愛する映画のことを好き放題のたまう映画録。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

負け犬の警察官はストが好き「ロボコップ2」

アメコミ作家のフランク・ミラーのコミック感満載のテイストに、一作目では物足らなかったロボコップと敵のバトルだけは存分に楽しめる及第作 (評価 60点) あのキングコングもそのルーツはCGではなく、人形がカクカク動くストップモーション・アニメだ…

負け犬もマスク無しでは歩けないノーマスクノーライフなこの世界「アウトブレイク」

そのウィルスに感染したが最後、全身から出血し、人体が崩壊する!致死率90%の恐怖、コロナ過の今だからこそ、怖さと共に面白さも倍増する傑作パニック! (評価 84点) 恐怖とパニックが空気感染する。「エボラ出血熱」制圧の顛末を描いたノンフィクシ…

新木枯し紋次郎 第一話「霧雨に二度哭いた」 初回放送日1977年10月5日

新たなる紋次郎伝説のはじまり <木枯しの音とともに再び現れた紋次郎が出合ったのは、旅に出たまま帰ってこない許嫁の相手をさがすお六という娘だった。助けを求めるお六に背を向けた紋次郎は、草鞋を脱いだ前沢一家で、お六と瓜二つの、親分の多兵衛の娘お…

負け犬の宇宙空間の頭脳戦「眼下の敵」

駆逐艦と潜水艦の一騎打ち、海上と水面下の両雄の頭脳戦は、宇宙での戦いの序章だった!(評価 74点) 戦場での戦いは兵士たちの戦いでもあるのと同時に、それを指揮する指揮官同士の叡智を尽くした頭脳戦でもある。アスリートたちが戦士であるのと同様、…

負け犬たちはアンリコの冒険者「死の翼アルバトロス」

空飛ぶ巨大艦船とアンティークな飛行機が繰り広げる空中戦。そしてデカパンとステテコ姿の痩せ男。さらには野郎どもで囲むすき焼き!宮崎駿が自分の愛するアイテムを全て詰め込んだ愛すべき傑作短編! (評価 82点) 旨そうなすき焼きのナベ談義から、一転…

負け犬のエリートたちへのいやがらせ「キラー・エリート」

これは、負け犬監督が、映画会社への当てつけに嫌がらせ目的で作った映画とでも言えばいいのだろうか? (評価 40点) シリアスな出だしから、ド派手な破壊工作。そして、裏切りのエスピオナージ。しかし、戦う相手は何故かニンジャ?サム・ペキンパーの薄…

負け犬の残念キャラ大賞NO1「コンスタンティン」

やさぐれ霊媒師が悪魔と壮絶なバトルを繰り広げるがはずが、見事にずっこけた問題作。 (評価 50点) 悪魔祓いを生業とする、余命いくばくもないオカルト探偵が、人間界に乗り込む悪魔軍団を迎え撃つ。こんな中二病をくすぐる設定に総製作費は1億ドル、と…

負け犬の超新星のビッグバン・セオリー「激突!」

どんなに才能に溢れた人間でも、一生のうちに一度しか出来ない離れ業がある。スピルバーグという天才の人生における離れ業がまさにこの作品だった。 (評価 95点) 超新星ともいうべき才能が、映画の世界に起こしたビッグバンの輝きは今も百万光年の彼方ま…

負け犬もサイコも同じデ・パルマニア「アメリカン・サイコ」

80年代バブルという時代が生み出した一人のヤッピーの狂った日常を描くハイパー・テンション・ホラー・コメディの佳作 (評価 74点) すさまじい情報の洪水で一人の人間の病理を描いた傑作文学の映画化は、実にあっけらかんとしたポップ・ホラーだった。…

負け犬も悪魔も好きなゆでたまご「エンゼル・ハート」

メディアミックスならぬ、ノワールな探偵ものとオカルトが見事に融合したジャンルミックス的なアラン・パーカーの代表作 (評価 79点) アラン・パーカーの卓抜な映像センスここにきわまる。ノワールならではのムーディな映像とオカルチックなシーンがシャ…

負け犬の骨肉のバトルロワイヤル「何がジェーンに起ったか?」

血縁者同士の愛憎とバトルほど醜く、恐ろしいものはない。当の血縁者が狂気に侵された人間ならそれは、とてつもないホラーになる。二大女優が激突するドメスティック・サスペンスの一級品 (評価 82点) あの「北国の帝王」でホーボーたちの死闘を描いた漢…

負け犬もむせび泣く任侠のド演歌「クラッカー/真夜中のアウトロー」

長ドスならぬコルト・ガバメントを両手に構え、コンバット・スタイルのキメポーズ!これぞ男が燃えに燃える任侠の花道、さすがの唐獅子牡丹の健さんもこれには敵わない。 (評価 79点) 金庫破りは夜なべの突貫工事。ジェームズ・カーンのコンバット・スタ…

負け犬の過激な公園デビュー「ニューヨーク・コマンドー/セントラルパーク市街戦」

隠し玉のように面白い映画、こっそり教えます!小粒だがピリリと辛い、B級映画の超快作は、まさにあの「ランボー」の公園デビュー (評価 76点) 「公園は俺のもの!」秀逸なアイデアと簡潔なプロット。低予算でも抜群に面白い、これぞB級映画フリークが…

<映画をエンジョイ英語もエンジョイ>負け犬の凡才に捧げるレクイエム「アマデウス」

天才アマデウス・モーツァルトの早すぎる死を、凡才の視点からミステリー仕立に描いた超傑作。何度見ても超絶的に面白いドラマの実際のスクリプトから、サリエリの有名な最後のセリフをご紹介 人生は残酷だ。凡才はどんなに努力しても天才になることは出来な…

負け犬にも明日は来る!「俺たちに明日はない」

不覚にも近年になってようやく目撃した、あのあまりにも有名な負け犬たちの血みどろのハチの巣ダンスは、やっぱり衝撃的だった (評価 82点) セブンティーズのニューシネマニアの負け犬が、何故か見ていなかったニュー・シネマの先駆的な代表作。近年、よ…

負け犬の過激なダイエット「マシニスト」

貧困層のやせっぽちの負け犬になるためにダイエットは欠かせない?リアル痩せ男のダイエット型スリラーの秀作 (評価 74点) 「バットマン」でビルドアップされたボディを見せつけていたクリスチャン・ベールの悲惨なほどの過激な痩せぶりにまずは誰もが掴…

負け犬カップルの淫靡な末路「赤い航路」

羞恥プレイにSMごっこ、遂には放尿プレイまで、一組のカップルが見せつける淫靡な関係の末路は哀しかった (評価 80点) 人間がその欲望のままに淫らな行為に埋没し、それをやり尽くした時、最後に残るのは何なのだろう。文学的でもありながら、猥褻な三…

負け犬の小さなトラウマ・ヒーロー「アントマン」

負け犬映画専門の脚本家が書き上げた良質のスクリプトによる、負け犬の負け犬による負け犬のためのヒーロー映画かつ負け犬のトンデモな「トラウマ映画」 (評価 74点) CGよりも何よりもやっぱり映画は脚本だ。たとえヒーロー物でも同じこと。それを改め…

負け犬にもリーダーを選ぶ権利を「ポセイドン・アドベンチャー」

人間がパニックに見舞われ、咄嗟の場合、どうするべきか?その時、リーダーを選ぶとすれば誰がいいのか?ケース・パターンの一つのショー・ケースでもありヒューマン・パニック映画としても感動必至の大傑作 (評価 88点) あの日あの時見た映画、ふと日常…

負け犬が食べるエサは人肉ミンチ「ブラック・エース」

ハードボイルドなタフガイ、リー・マービンの仇敵はメリー・アン?最後に戦う相手は巨大な耕運機?何から何までオフ・ビートなカルトノワールの珍作 (評価 66点) 「不思議の国のアリス」に残酷趣味をブチ込んで、そのままハードボイルドチックな活劇のフ…

負け犬のカゴの中の熟女「不意打ち」

呪われた凶悪無比のサスペンスの傑作。密室監禁モノの圧倒的な釘付け感を体感せよ! (評価 82点) 始まりは何でもないただの停電だった。しかし、そこからたちまち始まるプロットの連鎖で、何の変哲もない日常が、おぞましい非日常へと変容する。このいい…

<映画をエンジョイ英語もエンジョイ>負け犬の真実の才能の証明「トゥルー・ロマンス」

24才の映画オタクが書いた一本の脚本が、全ての始まりだった!タランティーノのメジャー脚本デビュー作。その本編屈指の名シーンをオリジナル・スクリプトでここに再現! (評価 84点) 1987年、のめり込んでいたアマチュア映画作りに頓挫した一人の…

負け犬のノワールは色付きだった「アスファルト・ジャングル」

ノワールならではのキャラクターたちが集結し、たぎるような熱気すら帯びた、その魅力のすべてが凝縮された暗黒映画の超傑作 (評価 84点) 暗黒のはずのフィルム・ノワールの傑作のはずなのに、最初に見たのは何とも間抜けなカラー版だったのが、今思えば…

負け犬の毎日がドラゴンだった件「燃えよドラゴン」

ブルース・リーの前にドラゴンはなく、ブルース・リー以降もドラゴンなどいない、唯一無二の永遠のカリスマとの出会いの記録 (評価 84点) 1974年のあの日。永遠に忘れる事が出来ない未曾有のカリスマとの衝撃の遭遇。そしてその衝撃は今なお、栓を抜…

負け犬の的外れのタイトルが大正解「仁義」

「サムライ」と双璧を成すメルビル・ノワールの最高傑作 (評価 82点) ジャン=ピエール・メルビルの遺作にして、その生涯の最高傑作。まるでつながりのなかった男たちが運命の赤い糸で結ばれ滅びゆく、メルビル・ノワールの真髄に心ゆくまで酔いしれろ!…

木枯し紋次郎 第三十八話「上州新田郡三日月村」 初回放送日1973年3月31日

さらば紋次郎!そして新たなる旅立ちへ <上州を旅する道中、落雷に打たれ、意識不明となった紋次郎。目覚めるとはからずもそこは、因縁の生地、上州新田郡三日月村だった。石切り職人の与作、そして通りがかりに紋次郎を助けた孫のお市が暮らす小屋で介抱さ…

負け犬は夫婦で逃げる「ゲッタウェイ」

マックイーンがコルト45を構えるそのポーズ。ポンプ式ショットガンをぶっ放すそのスタイルが70年代アクション映画のエンブレムとして刻まれた永遠の傑作 (評価 82点) 笑わないはずの「わらの犬」がはじめて笑った。ハリウッドの反逆児が、人生で唯一…